2011/02/01

マイクロソフトライセンス:サーバーファームとは?仮想環境冗長化分のSQL Serverライセンスは必要?

いろんな噂があります、仮想環境でのサーバーライセンスの必要数を求めるのは難しいです。

 

今回、調べた対象は、「SQL Server 2008 R2 Standard Edition」ライセンスについて。

仮想環境で冗長化されている環境(HA)にある、SQL Server 2008 R2 Standard Edition の仮想マシン一台に対し、冗長化された分のライセンスが必要かどうかです。

 

よく、言われるライセンスルール:

ライセンスは物理サーバーに割り当てられ、最後に割り当てた日から 90 日が経過する前にライセンスの再割り当てを行うことはできません。

と、90日間の再割り当てルールの撤回されたライセンスルール:

1 つのサーバー ファーム内のサーバー間で、必要な頻度でライセンスの再割り当てを行うことができます。
この変更により、1 つのサーバー ファーム内のサーバー間で、ライセンスおよび実行するインスタンスの両方を自由に移動できます。

上の例では、ソフトウェアを 2 台のサーバーで同時に実行していない限りライセンスを再割り当て可能で、両方のサーバーにライセンスを同時に割り当てる必要がありません。

どういうことでしょうか?

 

具体的にいうと、VMware vSphere4 環境で、vCenterを冗長化されたVMwareハードウェア環境(例えばESXサーバー2台)上に仮想マシンとして配置した場合、

「SQL Server 2008 R2 Standard Edition」ライセンスは仮想環境の冗長化された分が必要なのでしょうか?

 

結論から言いますと、

仮想環境による冗長化分のライセンスが必要です。

「撤回されたライセンスルール」は以下のURLに記述されています

アプリケーション サーバー ライセンス モビリティ

特定のアプリケーションサーバーのライセンスに適用される、新たなライセンスルールについて説明します。1 つのサーバー ファーム内において短期 (90 日以内) のライセンスの再割り当てに関する制限は撤回され、お客様はライセンスとソフトウェアのどちらもサーバー間でより自由に移動できるようになります。

ここでキーワードは「特定のアプリケーションサーバー」であることです。

残念ながらSQL Server 2008 R2 Standerd はこの「特定の」から外れているのです。

また、当然のように

この変更は、Windows Server® オペレーティング システム (OS)、クライアント アクセス ライセンス (CAL)、ユーザー サブスクリプション ライセンス(USL)、デバイス サブスクリプション ライセンス (DSL)、アドオン サブスクリプション ライセンス (アドオン SL)、管理ライセンス (ML) のソフトウェア ライセンスには適用されません。

とあります。

 

参考: サーバーファームの定義

サーバーファームの定義: 1 つのサーバー ファームは、それぞれが物理的に以下の地域に配置された 2 か所までのデータ センターから構成されます。
•    他方の現地タイム ゾーンとの差が 4 時間以内のタイム ゾーンの地域 (DST ではなく世界協定時刻 (UTC))
•    欧州連合 (EU) または欧州自由貿易連合 (EFTA) に加盟する地域

各データ センターが属することができるのは 1 つのサーバー ファームのみです。

データセンターは物理的な建物を示します。

つまり、あるデータセンター内にある、所有する複数の物理サーバー群はサーバーファームと言えます。

 

また、SQL Server 2008R2 に特化して言えば、以下のURLがライセンス購入例としてわかり易いです

http://www.microsoft.com/japan/sqlserver/2008/r2/howtobuy/system.mspx#num7

SQL Server 2008 R2 Datacenter および Enterprise では、1 つのサーバー ファーム内のサーバー間で、ライセンスおよび実行するインスタンスの両方を自由に移動できます。ソフトウェアを 2 台のサーバーで同時に実行していない限りライセンスの再割り当てが可能で、両方のサーバーにライセンスを同時に割り当てる必要がありません。

とあります、SQL Server 2008 R2 Standerdが含まれていないことがわかります。

(SQL Server 2008 R2 Enterpriseはこの「特定のアプリケーションサーバー」に含まれている)

 

しかし、

http://www.microsoft.com/japan/sqlserver/2008/r2/howtobuy/system.mspx#num3

SQL Serverの待機サーバーを作成した場合は、待機側のSQL Server ライセンスは不要なんです。

いわゆるコールドスタンバイ環境ですね。

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